マンション住民は見た2022年03月29日 19:39

冬のある日、今日は寒いので早めにマンションの1階にある大浴場を目指してマンションの部屋を出た瞬間にタバコの匂いがした。私は部屋から離れた位置にあるエレベーターに向かって外廊下をさらに歩いたが、タバコの匂いは廊下の広い範囲に広がっていた。”禁煙の宿”と自ら称するお隣のホテルの方に目をやるとコックの制服の男性がたった一人でタバコを吸っていた。灰皿が常設されている屋外喫煙所と私の部屋に近い出入口との間のスペースでホテルの露天風呂の丁度ま裏だ。建物の壁際にピッタリ立って、ひさし(庇)の陰でホテルの上階の客室から見えないように配慮しているように見える。彼らはお客様に見えなければ敷地内のどこでもタバコを吸って良いのだろうか。


我がマンションはコの字型の構造をしており、コの字型の内側に外廊下がある。言ってみれば、南西の風に乗ってやってくるホテルのコックさんの吸っているタバコの匂と発ガン物質を、両手を広げて受け止める構造になっているのだ。一般的なマンションと同様に共有施設の外廊下もコの字型の真ん中にある中庭の駐車場も禁煙になっている。その禁煙スペースがお隣の禁煙の宿のコックさんが屋外で吸っているタバコの匂いに覆われても何も文句を言えない状況に憤りすら感じる。人間は部屋の中で窓を閉め切ったままでは快適に生きていけない。大浴場に行く時だけではない、郵便受けをチェックしに1階に降りる時や外出する度に外廊下で隣の禁煙の宿の従業員の吸ったタバコの匂と発ガン物質の洗礼を受ける可能性があるのだ。


気を取り直し、大浴場でさっぱりした後、部屋に戻ろうと再度エレベーターを下りて外廊下に出てみると運悪くまたもタバコの匂がしてきた。すぐにホテル側を見ると今度はスーツ姿のホテル従業員が灰皿常設の屋外喫煙所でタバコを吸っている。せっかくお風呂でさっぱりしたのにまたタバコの匂いにまぶされてしまった。この怒りを誰にぶつければいいのだろうか。たまたま”禁煙の宿”の隣のマンションに住んでしまったことが原因で、こうも恒常的に受動喫煙を強いられることになるとは想像もしなかった。こんなことが理由で引っ越すことになるのは悔しすぎる。


この時は、南西の風が吹いていたのでホテルのコックさんやスーツ姿の従業員のタバコの匂いと発ガン物質は我がマンションに降り注いだが、北東の風だったら、ホテルの客室の窓にも入り込むし、露天風呂でくつろぐホテルのお客様にも襲いかかるのは必定だ。ホテルの露天風呂や客室の窓の一部は我がマンションの外廊下と比べてもホテルの従業員が恒常的に喫煙しているエリアに格段に近いのだから。禁煙の宿と謳いつつ従業員にはお客様に見えないようにタバコを吸わせ、それを隣のマンションの住人に見せつけながら、受動喫煙させておきながら、ホテルのホームページ上では受動喫煙の恐ろしさを啓蒙する姿勢を我々近隣住民はどう受け止めればいいのだろうか。


しかし、このホテルは相当に人気があるみたいで旅行サイトで毎年のように表彰されていているそうだ。ホテルの利用者にとってはとても心地よいホテルで、ホテルの従業員は利用者のために一生懸命働いていることは想像がつく。しかし、従業員の屋外での恒常的な喫煙は近隣住民に受動喫煙を強いているだけでなく、お客様から見えないだけで、お客様やタバコを吸わない従業員にも受動喫煙を強いていると言われても仕方がない有様だ。 禁煙の宿を自ら名乗るホテルの隣に住んでみると、かえって受動喫煙させられるというお話でした。 当マンションの住民しか目撃できない”禁煙の宿”の従業員の屋外での恒常的な喫煙実態なのだが、タバコの匂が嫌いで”禁煙の宿”を利用されているお客様にも是非知っていただきたい実情だ。どうすれば正確に伝えられるだろうか。また、隣り合って住むものとしてホテル側の意見を是非聞いてみたいものだ。